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第563回核燃料施設等の新規制基準適合性に係る審査会合(令和7年11月18日)

出典 : https://youtube.com/live/57bFNEpD57o?si=p1uWvkshGJ66NR7y

会議概要

  • 議題1(モニタリングポスト移設): 大強度陽子加速器施設(J-PARC)のアクセス道路整備に伴う周辺監視区域境界の変更により、原子力科学研究所(原科研)のモニタリングポスト1台を移設する設計及び工事の計画(設工認)を審査した。
  • 規制庁からの指示(議題1): 規制庁は、モニタリングポストの検出器の種類について、申請書に実際に設置する機器を特定して記載するよう、実態に即した整理を指示した。
  • 議題2(CNS更新): JRR-3原子炉施設の冷中性子源装置(CNS: Cold Neutron Source)のクライオスタットを、長寿命化などのためにアルミニウム合金へ変更して更新する設工認を審査した。
  • 異常時評価: CNSクライオスタットの材料変更後も、冷却能力喪失時やヘリウムガス流入時における水素系格納部の最高圧力は、最高使用圧力を下回り安全性が確保されていることを確認した。
  • 規制庁からの指示(議題2): 規制庁は、CNSクライオスタットの更新に関して、構造等の技術基準の適用範囲について、主要な実験設備が安全上重要なものに当たるかの整理を含め、事業者に追加確認を求めた。

議題1:国立研究開発法人日本原子力研究開発機構原子力科学研究所の原子炉施設、放射線管理施設の変更に係る設計及び工事の計画の認可申請について(放射線管理施設の一部変更)

技術的な議論の内容

  • 申請の背景と目的:
    • 大強度陽子加速器施設(J-PARC)のアクセス道路新設に伴う周辺監視区域境界の変更に対応するため、原子力科学研究所(原科研)のモニタリングポスト(ポスト2)1台を移設する。
    • 移設先は現在地から北方向に約50m移動し、建物から十分な距離を取り、測定への影響がない場所を選定している。
  • 機器仕様:
    • 移設工事では、既存の機器を移動・使用するため、検出器の種類や計測範囲(10 nGy/hから10$^8$ nGy/h)といった設計仕様は既認可申請書から変更はない
  • 安全機能と伝送の多様性:
    • 測定データは、有線回線無線回線で多様性を確保して伝送し、JRR-3中央制御室および緊急時対策所に表示される。
    • データ収集記録部は、主系、従系が各1式の二重化構成となっている。
    • 外部電源喪失時には、非常用電源装置(24時間以上の連続運転可能)から給電し、表示機能を維持する。
  • 工事期間中の監視:
    • 移設工事による欠測期間(約3週間〜4週間を想定)中は、可搬型の放射線測定機器をポスト周辺数箇所に設置し、遠隔で中央制御室にデータを表示して監視を継続する。
  • 技術基準適合性:
    • 原科研のモニタリングポストは、JRR-3原子炉の設計基準事故時のパラメーターを監視する設備ではないため、原子炉施設技術基準規則第30条第2項への適合は求められていない。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 検出器の種類の特定:
    • 指示: 設工認申請書に記載する検出器の種類について、実際に使用されないものを列挙する慣行は、設工認の趣旨に合わない。実際に設置する検出器の種類を特定し実態に即した内容に整理すること。
  • 既認可申請書との整合性:
    • 指示: 変更の範囲が「設置位置と工事の方法のみ」であることを踏まえ、検出器の種類や計測範囲の単位表記など、設計仕様に関する記載が既認可申請書から変更されていると読める部分について、既認可申請書との比較を明確に示し妥当適切性についての説明を行うこと。

議題2:国立研究開発法人日本原子力研究開発機構原子力科学研究所の原子炉施設(JRR-3原子炉施設)の変更に係る設計及び工事の計画の認可申請について(冷中性子源装置(クライオスタット)の更新)

技術的な議論の内容

  • 更新の目的:
    • JRR-3の冷中性子源装置(CNS: Cold Neutron Source)減速材容器の照射損傷に伴う更新時期に合わせて、クライオスタット本体を更新し、長寿命化や性能向上を図る。
  • 材料変更:
    • クライオスタット本体の主要材料を、現在のステンレス鋼からアルミニウム合金(A6061-T6W)へ変更する。
  • 構造強度評価:
    • アルミニウム合金への変更を前提とした疲労解析を実施し、評価を簡単にしているものの、発生する応力や疲労設計データを用いて健全性を確認している。
  • 異常時圧力評価:
    • 冷却能力喪失時、または伝熱管損傷によるヘリウムガス水素系格納部への流入を想定した場合でも、格納部の内圧が機器の最高使用圧力(0.588 MPa)を下回る0.438 MPa以下となることを確認し、安全性が確保されている。
  • 原子炉施設としての整理:
    • CNSクライオスタットは中性子線を利用する実験装置であり、原子炉の安全設備には該当しないと整理されている。
    • クライオスタットの更新は、原子炉本体の安全性に影響を与えない設計であることを担保している。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 構造等の技術基準の適用範囲の整理:
    • 指示: JRR-3に適用される技術基準規則の解釈、特に構造等の技術基準の適用範囲について、主要な実験設備(CNSクライオスタットなど)が、技術基準上の「重要なもの」に当たるかどうかの整理を含め、事業者において正確な情報と解釈の確認を行い、説明を補足すること。