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第44回原子力規制委員会(令和7年11月26日)

出典 : https://youtube.com/live/3XlN7AM8R7Q?si=OKabA59QmqkaYG_6

会議内容の概要

  • 原子力施設付近における航空機の飛行確認連絡票の運用状況が報告され、運用改善後に飛行者が特定され、関係省庁から注意喚起が行われた事例が示されました。
  • 国土交通省(国交省)が、航空法第80条に基づき、原子力施設上空の飛行制限区域を設定する可能性を示したことを受け、規制庁が今後、関係省庁と協力して制限区域設定の要請と実務的課題(制限空域の高さなど)の検討を開始する方針が示されました。
  • 原子力規制庁職員の研修について、原子力安全人材育成センター(旧原子力安全基盤機構(JNES)と統合)の発足以来の実績(累計2366回)と、シミュレーターを活用した実践的な技術研修の現状が報告されました。
  • 研修では、地震・津波などの自然ハザードに関する専門的な審査研修が資格取得の必須要件とされるなど、規制能力向上のための体系が確立されていることが示されました。
  • 今後の課題として、検査官以外の職員(審査官など)の現場理解を深めるため、e-ラーニングやビデオを活用するなど、現場情報へのアクセス改善の必要性が意見として出されました。

議題1:原子力施設付近における航空機の飛行を確認した場合の連絡に係る運用 状況報告

技術的な議論の内容

  • 飛行確認連絡票の運用
    • 原子力施設付近上空(敷地および周辺約300メートル)で事業者が航空機の飛行を確認した場合、飛行確認連絡票を規制庁に提出し、規制庁から関係省庁に情報提供する取り決め(情報提供のフロー)について報告されました。
    • 業務上必要な飛行でない場合は、関係省庁から当該飛行者に対して注意喚起が行われます。
    • 運用見直し後、6件の連絡票が提出され、そのうち3件で飛行者が特定され注意喚起が行われた実績が報告されました。
  • 航空法第80条に基づく飛行制限区域の設定
    • 国土交通省は、従来の見解を変更し、最近の警備や地上の人・財産の被害防止の観点から、航空法第80条による飛行制限区域を設定することが可能であるとの柔軟な見解を示しました。
  • 上空の高さの制限に関する議論
    • 現在、航空関係者が参照する航空路誌(AIP:Aeronautical Information Publication)には、原子力施設の場所などの範囲は示されていますが、飛行の高さの規定は存在しません
    • 今後、飛行制限区域を設定するにあたり、ヘリコプターや小型機、各省庁の用務に必要な高さを考慮し、制限する高さを議論していく必要があることが課題として認識されました。
  • 対象となる航空機
    • この運用は、パイロットが乗っている航空機を前提としており、小型のドローンについては対象外です。
    • 米軍機についても、防衛省の在日米軍協力課長が宛先に含まれており、お願いベースの対応ではあるものの対象に含まれます。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 飛行制限区域設定の検討
    • 原子力規制庁として、国土交通省の新しい見解を踏まえ、まずは原子力施設上空の飛行制限区域の設定を要請することを念頭に、関係省庁と協力して実務的な課題を検討していくこと。
    • 特に、制限区域の高さについては、各省庁の用務上必要な飛行を考慮しながら、今後議論を進めること。
    • 飛行制限区域が設けられた場合でも、飛行確認連絡票の取り組みは継続し、運用の仕方を適宜見直していくこと。

議題2:原子力規制庁職員に係る研修の現状及び今後の取組 報告

技術的な議論の内容

  • 研修の実績と体制
    • 原子力安全人材育成センター(旧原子力安全基盤機構(JNES)と統合)は、平成26年3月の発足以来、昨年度末までに累計2366回の研修を実施しました。
  • 研修プログラムの構成
    • 集中型コース:主に新規採用の技術系職員を対象とした1年間のコース。核燃料施設の規制のポイントなどの教育や、原子力関連施設の見学(今年度は6箇所)を通じた現場理解が含まれます。
    • 分散型コース:基本資格取得を目指し、中途採用の職員も対象に含めるよう見直しを実施しました。
  • 実践・専門的な研修
    • シミュレーター研修加圧水型原子炉(PWR) や 沸騰水型原子炉(BWR) の中央制御室を模擬したシミュレーターを整備し、実践的な原子炉挙動に関する研修を実施しています(検査官の必須研修)。
    • 自然ハザード(地震・津波)研修:耐震・津波審査部門の協力を得て体系化されており、審査資格を取得するプロパー職員は、地震・津波関係の審査方法の専門的な研修を履修することが資格付与の必須要件とされています。
  • 今後の取り組みの方向性
    • 福島第一原子力発電所事故の教訓継承を継続しつつ、規制能力向上のため総合的かつ実践的なプログラムを継続的に改善します。
    • 外部の専門的多角的な視点を積極的に取り入れます。
    • 検査官以外(審査官など)の職員の現場力向上のため、e-ラーニングやビデオなど、現場情報に触れる機会の創出の必要性が意見として出されました。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 明確な宿題や指示はありませんでしたが、現場理解に関する議論において、検査官以外の職員(審査官など)の現場力向上のため、e-ラーニングやビデオを活用した現場情報の提供など、より実践的な教育方法の検討・実現が期待される旨の意見が出ました。