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第46回原子力規制委員会(令和7年12月3日)

出典 : https://youtube.com/live/WTgJvEAbxHk?si=BzqWv6hOnYNJ854U

会議内容の概要

  • 上席放射線防災専門官(SRDS)の業務内容(緊急時モニタリングセンター(EMC)の指揮代行、平常時の訓練、関係道府県への指導助言、事業者検査など)の現状が報告された。
  • SRDSの業務拡充として、無人飛行機や小型ドローンを用いた代替モニタリングポスト設置の修熟、走行モニタリングルートの選定・修熟など、実務能力向上に関する取り組みが示された。
  • 要員育成として、全国47都道府県の環境放射能水準調査事業への技術的支援や、先進的モニタリングシステム構想に基づく新規モニタリング技術の関係道府県への情報提供を行うことが示された。
  • 地域ごとの実務事例として、福井地域では自治体・事業者と連携したモニタリング検討会の開催、女川地域では複合災害訓練における資機材不足への対応策の検討などが共有された。
  • 予算案に関する議論では、モニタリングポスト更新費用の平準化や、原子炉等規制法に基づく手数料の見直しといった歳入面での検討の必要性が指摘された。

議題1:上席放射線防災専門官等の業務内容と今後の取組

技術的な議論の内容

  • 上席放射線防災専門官(SRDS)の配置と役割

    • 配置経緯: 東京電力福島第一原子力発電所事故の反省を踏まえ、国と原子力施設関係道府県が一体となったモニタリング体制構築のため、平成24年4月に地方放射線モニタリング対策官として配置され、平成29年7月の組織再編で上席放射線防災専門官となり、原子力規制事務所の所属となった。現在、計21名が配置されている。
    • 緊急時対応: 原子力災害発生時、現地に緊急時モニタリングセンター(EMC)を設置し、SRDSはセンター長到着まで代行指揮を執り、到着後は企画調整グループ、情報収集管理グループ、測定分析担当などのグループ長として緊急時モニタリング全体を指揮する。
    • 平常時の業務(EMC体制の維持・管理):
      • 原子力総合防災訓練の評価者やプレイヤー参加、EMC活動訓練(要員育成の一環として各地域年1回)、実気象条件に基づく図上演習(年2回)への参画・実施。
      • 関係道府県が実施する平常時モニタリングの評価に関わる環境放射線監視委員会等への参加や、緊急時モニタリング計画への指導・助言。
      • EMC運営要領(EMCの設置及び運営に関する事項)の定期的な改定調整、原子力災害対策重点区域(UPZ)外の走行ルートの検証。
      • 可搬型モニタリングポスト、モニタリングカー、サーベイメータ等の資機材の点検・校正への立ち会い(年2回程度)。
    • 事業者検査: 原子力災害対策特別措置法(原災法)に基づき、事業者が敷地境界に設置・維持する放射線測定設備に対し、線源構成確認検査、警報レベルの誤差確認検査、記録確認検査を実施し、モニタリングポストの点検に立ち会い異常の有無をチェックする。
  • 業務の拡充(実務能力の向上)

    • 原子力総合防災訓練のシナリオ検討への参画を加えることで、緊急時対応の能力向上につなげる。
    • 放射線モニタリング用無人飛行機(ドローン) のエリア分けの選定及び現地確認を、日本原子力研究開発機構(JAEA)と協力して行う。
    • 小型ドローンを用いた代替モニタリングポスト設置の修熟、および離発着操縦場所の検討を行う。SRDSには操縦資格の取得を推進している。
    • 走行モニタリングルート(UPZ内外)の選定・修熟、および平常時のバックグラウンド調査を行う。
  • 業務の拡充(要員育成)

    • 環境放射能水準調査事業(原子力施設周辺ではない全国のバックグラウンド把握のための事業)に係る全国47都道府県への技術的支援(相談対応、資機材配置の指導助言)を行う。
    • 監視情報課が推進する「先進的モニタリングシステム構想」の新規モニタリング技術(新規通信技術、ドローン活用など)を、関係道府県へ情報提供する。
  • 地域の実務事例

    • 美浜原子力規制事務所(福井地域):
      • 福井地域(敦賀、美浜、大飯、高浜の4規制事務所)に所属する4名の上席放射線防災専門官が、担当地域を相互にフォローする体制を構築している。
      • 自治体の緊急時モニタリング訓練において、放射性物質放出前の段階(GE) でシナリオを分岐し、緊急時モニタリングに特化した訓練を実施するなどの工夫を行っている。
      • 緊急時モニタリングに関係する自治体及び事業者の担当者を集め、福井地域環境放射線モニタリング検討会を年に2度開催し、計画改定予定の確認や訓練の反省事項、新規モニタリング技術の情報共有を行っている。
    • 女川原子力規制事務所(宮城県):
      • UPZ外側(30km圏外)の走行モニタリングルートを、モニタリング車に積んだ測定器(Kuramazu)で試験走行し、道路状況の確認と測定結果のシステム(ラミス)表示確認を実施した。
      • 複合災害訓練でモニタリングポストの機能喪失数に対して可搬型モニタリングポストが不足する事態を想定。国への増援依頼に加え、代替設置場所の優先順位の考え方をあらかじめ決めておくことで、迅速に対応できるよう計画を策定した。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 走行モニタリングルートの選定及び修熟について:
    • 半径30kmという広い範囲で、かつ道路寸断なども想定する必要があり大変な作業であることから、実際にどの程度うまくいきそうか、苦労しそうかといった感触を次回以降の会合等で報告することを求められた。(山岡委員)

議題2:原子力規制委員会の令和7年度補正予算案の概要

技術的な議論の内容

  • 予算の効率的な執行:
    • 行政事業レビュー等の取り組みを継続し、予算の効率的な執行に努める必要がある。
  • 施設更新費用の平準化:
    • 老朽化したモニタリングポスト等の施設更新について、費用をできるだけ平準化していく取り組みを継続していく必要がある。
  • 歳入面の検討:
    • 原子炉等規制法等の法律規定に基づき、国等が特定の他者のために行う公の役務に対する費用負担(手数料)の見直しといったことも考えられる。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 特になし。