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第46回核燃料施設等の廃止措置計画に係る審査会合(令和7年12月15日)

出典 : https://youtube.com/live/jLLcwdw_Zyw?si=QXbPH2akIC5zidbS

第46回核燃料施設等の廃止措置計画に係る審査会合 議事録整理

本会合では、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)人形峠環境技術センターの加工の事業に係る廃止措置計画変更認可申請および保安規定変更認可申請について審査が行われた。

会議内容の概要:

  • 議題の目的: 使用施設および加工施設に保管されている六フッ化ウラン($UF_6$)残留物を含むシリンダーの詰め替え(移動・移替え)作業に伴う安全評価に関する変更申請の審査である。
  • 技術的焦点: $UF_6$加水分解試験の残留物に含まれる$UF_6$、$UO_2F_2$(フッ化ウラニル)などの混合物の物性(物理状態・化学組成)と、それに起因する熱・圧力発生の可能性が議論の中心となった。
  • 主要な懸念事項: 容器内の$UF_5$(五フッ化ウラン)の不均化反応による発熱や、残留物中の微量な水分との反応によるフッ化水素($HF$)ガスの発生・圧力上昇が審査で指摘された。
  • 事業者側の説明: $UF_6$は固体状態であり、最大取扱温度($100^{\circ}C$)における内部圧力も容器の設計圧力($14$ atm)に対して十分に低い(約$2.5$ atm)ため、安全性が確保されると説明された。
  • 規制庁からの指示: 事業者に対し、残留物の物理状態(特に$UF_6$の昇華性)や$UF_5$の反応性、水分の極小量に関する明確な根拠と、安全管理の仕組みを体系的に整理し直すことが求められた。

議題1:国立研究開発法人日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センター加工の事業に係る廃止措置計画変更認可申請及び保安規定変更認可申請について

技術的な議論の内容

  • 申請の背景:
    • 人形峠環境技術センターの加工施設および使用施設に保管されている、六フッ化ウラン($UF_6$)残留物や$UF_6$加水分解試験の残材が入ったシリンダーについて、加工施設に設ける設備を用いて詰め替え作業を行うための廃止措置計画と保安規定の変更認可申請である。
  • $UF_6$残留物の状態と安全性:
    • シリンダー内の$UF_6$は固体状態であり、取り扱い時には液化させないことが安全性の前提となっている。
    • 最高取扱温度は$100^{\circ}C$に設定されており、これは$UF_6$の三重点温度(約$64^{\circ}C$)を上回るが、内部圧力は低く保たれるため液相に至らないことが主張された。
    • 加水分解試験の残材は$UF_6$、フッ化ウラニル($UO_2F_2$)等の混合物であり、その物理状態(特に$UF_6$成分の昇華挙動)と化学組成(特に$UO_2F_2$の分離)が安全評価上重要であるとされた。
  • 発熱・圧力上昇の可能性:
    • $UF_5$(五フッ化ウラン)の不均化反応: $UF_5$が$UF_4$(四フッ化ウラン)と$UF_6$に変化する発熱反応が懸念された。事業者側は$UF_5$の残存量が微量であり、低温では反応速度が遅く、発熱量が無視できるレベルであると説明した。
    • 水との反応: 残留物中の水分が$UF_6$と反応し、フッ化水素($HF$)ガスと熱が発生する可能性が議論された。事業者側は、加水分解試験の後の処理により残留物中の水分は$0.001\%$未満と極めて低いと推定している。
  • シリンダー内圧力の評価:
    • 取り扱い時の最高温度$100^{\circ}C$における内部圧力は、例えば$14$Bシリンダーの場合で最大約$2.5$ atmと評価され、容器の設計圧力$14$ atmに対して安全裕度があることが示された。
    • 加水分解試験残材の容器は、内部圧力が$1$ atm以下であると推定されている。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • $UF_6$残留物の状態に関する説明の明確化:
    • 加水分解試験残材について、$UF_6$、フッ化ウラニル($UO_2F_2$)等の混合物のうち、$UF_6$成分が残留物全体と不可分の混合状態にあるとする根拠と、その$UF_6$の昇華挙動を明確に説明すること。
    • $UO_2F_2$を分離した後の残渣と、シリンダー内壁に残る$UF_6$残留物との境界を明確にし、それぞれのリスク管理方法を示すこと。
  • $UF_5$の反応性評価の強化:
    • 温度管理に依存するだけでなく、残留$UF_5$の量が極めて少ないことや、低温における反応速度が極めて遅いことなど、不均化反応が安全上問題とならないことを裏付けるより明確な根拠を示すこと。
  • 水分量に関する論理的根拠の提示:
    • 加水分解試験を経た残留物中の水分含有量が$0.001\%$未満であるという極低水分の主張について、その推定の根拠(データまたは論理的な説明)を明確に示し、フッ化水素($HF$)ガス発生リスク評価の妥当性を高めること。
  • 安全管理の体系的な整理:
    • 個々の仕様(物質の組成、物理状態、反応性)に関する議論に振り回されることなく、加工施設における詰め替え作業において、$UF_6$が液化しないこと、および熱・圧力発生が設計限界内に収まることを、物質の特性とそれを制御する手順に基づき、体系的かつ効率的に説明するよう、安全評価の構成を整理し直すこと。