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第1377回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合(令和7年12月16日)

出典 : https://youtube.com/live/wBPwoAQf-1E?si=hY5CV0U8mL1nO29J

会議内容の概要

  • GNFJの燃料体型式証明審査: 燃料棒の限界内圧評価における解析コード(PRIME-03)と簡易計算式の定量的な関係、および型式証明申請書の記載方針について議論が行われました。
  • 島根原子力発電所3号炉の適合性審査: 可搬型重大事故等対処設備の保管場所・アクセスルートの確保、および外部事象(火山、竜巻等)を考慮した重大事故等対策の妥当性が確認されました。
  • 大間原子力発電所の重大事故等対策: 有効性評価における燃料の代表性に関し、標準的な燃料(初装荷燃料)を用いた評価が、先行炉(ABWR)との比較を含め適切であるかが議論されました。
  • 全体工程の確認: 各議題において、これまでの指摘事項に対する回答状況の整理と、今後の審査に向けた追加の宿題事項が明確化されました。

議題1:(株) グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン 燃料体の設計の型式証明の審査について

技術的な議論の内容

  • 限界内圧の一意性に関する定量評価:
  • 燃料棒の限界内圧(被覆管リフトオフが発生する圧力)について、支配的な因子(被覆管クリープ速度とペレットスウェリング速度)のみを用いた簡易式と、解析コード「PRIME-03」による計算結果の定量的な関係が説明されました。
  • 簡易式では一意に決まる値が得られる一方、PRIME-03による結果とは差が生じます。これはPRIME-03が熱膨張などの他因子を考慮しているためであり、これらの因子を簡易式に反映させることでPRIME-03の結果をほぼ再現できることが示されました。

  • 熱膨張速度の寄与:

  • 燃焼に伴う熱伝導率の低下により、出力が一定でもペレット温度が上昇し、熱膨張が発生します。この効果が限界内圧に与える影響は、線出力密度が高いほど熱膨張も大きいものの、熱伝導率の変化率が温度上昇とともに減少するため、相互にキャンセルし合う傾向にあることが解説されました。

  • 申請書の記載方針:

  • 型式証明申請書の本文(四号)には、従来のPWR燃料体の設置変更許可と同様の詳細度に加え、GNF3型特有の「限界内圧」や「耐震・安全設計のために設定した範囲(燃焼度、出力履歴等)」を具体的に記載する方針が示されました。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 申請条文の整理と適合性説明:
  • 第15条第2項(多重故障等)を申請条文から除外する理由について、型式証明の対象範囲と設置変更許可での確認事項の境界を明確にし、改めて説明すること。
  • 型式証明で設定する「設計の条件(範囲)」が、後段の型式指定や個別プラントの設置変更許可においてどのように担保・引用されるのか、体系的な関係性を整理して示すこと。

議題2:中国電力(株)島根原子力発電所3号炉の設計基準への適合性及び重大事故等対策について

技術的な議論の内容

  • アクセスルート及び保管場所の確保:
  • 地震、津波、火災、火山(降灰)、竜巻などの外部事象を考慮し、可搬型重大事故等対処設備の保管場所および原子炉建物等へのアクセスルートが複数確保されていることが説明されました。
  • 斜面崩壊に対しては、自主対策として斜面補強や離隔の確保を実施し、万一の崩壊時も通行可能なルートを選択する運用が示されました。

  • 技術的能力の適合状況:

  • 重大事故等時の体制、要員の参集、資機材の配備、および手順書の整備状況について、「技術的能力審査基準」への適合性が網羅的に説明されました。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • アクセスルートの有効性評価:
  • 複数の外部事象が重畳した場合や、夜間・荒天時の作業性を考慮した際の実効性について、具体的な時間評価や手順の妥当性を詳細に資料化すること。

  • 重大事故等対処設備の維持管理:

  • 保管場所における資機材の固定方法や、長期間の降灰等に対する防護措置の具体化を求める。

議題3:電源開発(株) 大間原子力発電所の重大事故等対策について

技術的な議論の内容

  • 燃料の代表性に関する有効性評価:
  • 重大事故等時の有効性評価(運転中の原子炉停止機能喪失、停止時の反応度誤投入)において、初装荷燃料を評価対象とすることの妥当性が議論されました。
  • 大間原発はフルMOX(混合酸化物)燃料を想定していますが、初装荷時の核的特性(ボイド係数、ドップラー係数等)が、将来的な取替燃料を含めたサイクル全体を代表できるか、あるいは保守的な評価となっているかが論点となりました。

  • 先行炉(ABWR)との比較:

  • 基本設計が共通する先行のABWRとの比較において、燃料装荷パターンの違いが事故シーケンスの評価結果に与える影響について解析結果が示されました。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 燃料特性の代表性の再説明:
  • 今後の審査会合において、運転中の原子炉停止機能喪失および停止時の反応度誤投入事象に焦点を当て、評価に用いた燃料モデルがサイクル全体を通じて適切であることを改めて説明すること。
  • 解析における入力パラメータの保守性の考え方について、根拠データを補強すること。