第3回日本海側の海域活断層の長期評価(令和6年8月版)への対応の現状聴取に係る会合(令和7年12月19日)
出典 : https://youtube.com/live/l-iA_na4Zn4?si=nuksZ_YTJMtpJdrJ
会議の概要
- 長期評価(令和6年8月版)への対応確認:地震調査研究推進本部(地震本部)により新たに公表された、兵庫県北方沖から新潟県上越地方沖にかけての海域活断層の長期評価を踏まえた、柏崎刈羽原子力発電所6号・7号炉への影響評価結果が報告された。
- 追加断層の影響評価:新たに評価対象に加わった「富山トラフ横断断層」等について、地震動および津波の両面から基準値への影響を確認し、いずれも既存の基準地震動・基準津波に影響を与えないとの評価が示された。
- 能登半島地震を踏まえた連動評価:令和6年能登半島地震の知見を反映し、門前断層帯から富山トラフ西縁断層等に至る広域な連動を想定した評価が実施された。
- 継続検討事項の提示:規制庁より、地震発生層の深さ設定や津波評価における地滑りの影響、スケーリング則の適用性について、さらなる詳細な説明や検討の充実が求められた。
議題1:東京電力ホールディングス(株) 柏崎刈羽原子力発電所6号及び7号炉 日本海側の海域活断層の長期評価(令和6年8月版)への対応について
技術的な議論の内容
- 地震動評価への影響:
- 地震本部(地震調査研究推進本部)の最新評価(2025年版等)に基づき、新たに追加された「富山トラフ横断断層」や、地震発生層の過端(下限深さ)が15kmから20kmに変更された「富山トラフ西縁断層」について影響を確認した。
- 評価の結果、これらの断層による地震動は、既往の許可段階で海域の検討用地震として選定されている「FB断層」による地震動を応答スペクトルで下回ることを確認した。
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地震発生層については、能登半島地震の余震分布やコンラッド面深さを踏まえ、基本モデル(6-17km等)に加え、不確かさを考慮した参考モデル(過端20km、あるいは一部30km)による評価も実施した。
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津波評価への影響:
- 「富山トラフ横断断層」等の追加断層を考慮し、水位上昇側および下降側の影響を確認した。
- 評価の結果、既往の基準津波の策定において最大値を与えているケース(最大係数)をいずれも下回り、基準津波に影響しないとの結論が得られた。
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「強震動予測レシピ」に基づく波源モデルの設定において、富山トラフ西縁断層の地震発生層の下限深さを17kmから20kmに深くした不確かさ考慮モデルについても検討が行われた。
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令和6年能登半島地震を踏まえた連動評価:
- 門前断層帯、能登半島北岸断層帯、富山トラフ西縁断層、および富山トラフ横断断層の連動を想定した。
- 地震動評価では、断層面積の総和から地震規模(マグニチュード)を算定し、スケーリング則を適用して評価した結果、FB断層を上回らないことを確認した。
- 津波評価では、各断層に個別にスケーリング則を適用して地震モーメントを算出・合算する方法の妥当性が議論された。
規制庁からの宿題事項(コメント・指示)
- 地震発生層の深さ設定に関する根拠の充実:
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富山トラフ周辺において、余震分布が北東に向けて深くなる傾向を踏まえ、地震発生層の深さ(特に下限)をどのように設定したのか、データの精度や不確かさの考慮を含めてより説得力のある説明を行うこと。
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スケーリング則の適用性:
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特に地震動評価において、広域な連動を考慮する場合に用いるスケーリング則(面積とモーメントの関係)について、断層の性質や最新の知見に照らした妥当性を整理すること。
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津波評価における地滑りの影響:
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今回の長期評価の改訂に伴い、従来考慮していた地滑り箇所(LS123等)に加えて、連動する断層に近い位置にある海底地滑り(LSC56等)の影響についても、念のため確認し、報告すること。
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補足説明資料の精緻化:
- 波源モデルのパラメータ設定(傾斜角や地震発生層の厚さ等)が、最新の知見や観測記録とどのように整合しているか、比較表や図面を用いて分かりやすく整理すること。