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第566回核燃料施設等の新規制基準適合性に係る審査会合(令和7年12月22日)

出典 : https://youtube.com/live/6BF-2hr2qK0?si=2jCNhS-iQVMvllQV

第566回 審査会合の概要(2025年12月22日)

  • MOX施設・第3回設工認の基本方針の概ねの妥当性を確認: 重大事故等対処(SA)、耐震、火災、材料・構造の主要論点について、設計の考え方が整理され、今後の補正申請に向けた技術的な見通しが立ちました。
  • 高レベル廃液のリスク低減を最優先課題に設定: 再処理施設において、蒸発乾固事故の対策だけでなく、リスクの根源である「廃液」を早期にガラス固化することの重要性を規制庁が強く求め、事業者がそれに応じる姿勢を確認しました。
  • 使用前事業者検査の「実効性」を重視: 単なる書類上の検査ではなく、現場での立ち会い範囲や品質保証(QA)体制の透明化について、今後の継続的な確認事項となりました。

議題1:日本原燃各施設(再処理・MOX・廃棄物管理)の設工認申請について

1. MOX燃料加工施設:重大事故等対処設備(SA設備)

  • 議論の流れ・論点:
  • グローブボックス(放射性物質を扱う密閉箱、以下GB)内での火災を想定した際、どのように閉じ込め機能を維持するかが議論されました。特に、消火用の窒素ガスを注入した際のGB内圧上昇への対応や、排気フィルタの目詰まり防止が焦点となりました。

  • 技術的な評価:

  • 事業者は、温度計による火災感知から消火ガス(窒素)の自動注入、ダンパーによる放出経路の遮断までを連動させる設計を提示。可搬型設備(小型放水砲など)についても、接続箇所の共通化などの工夫を説明しました。

  • 結論:

  • 設計方針は概ね妥当とされました。ただし、事故対応時の作業員の被ばく評価や、過酷な環境下での可搬型設備の操作性について、より具体的な「タイムチャート(手順書)」を補足資料で示すことが求められました。

2. MOX燃料加工施設:耐震設計と波及的影響

  • 議論の流れ・論点:
  • 一時混合機付GBのように、外部から回転軸がバウンダリー(境界)を貫通する構造において、地震時の変形が「閉じ込め機能」を壊さないかが論点となりました。また、周囲の非安全重要設備(B・Cクラス)がSクラス設備にぶつかる「波及的影響」の評価範囲が議論されました。

  • 技術的な評価:

  • 事業者は、複雑な貫通部についても弾性設計(元に戻る範囲の設計)を維持し、有限要素法(FEM)解析等で安全余裕を確認していると説明。

  • 結論:

  • 評価手法そのものは了承されました。ただし、解析に用いる減衰定数(揺れの収まりやすさの数値)の妥当性を、過去の試験データ等を用いて詳細に論証することを継続課題としました。

3. MOX燃料加工施設:火災防護と材料・構造

  • 議論の流れ・論点:
  • ガスタービン発電機等の非難燃ケーブルに対する延焼防止対策や、ポンプ・弁などの「完成品」の品質保証(事業者検査のあり方)が議論されました。

  • 技術的な評価:

  • 非難燃ケーブルには耐火塗料や耐火パテを塗布し、実証試験で延焼しないことを確認済み。材料・構造については、民間規格を適用する場合でも日本原燃が責任を持ってスペックを評価するフローが示されました。

  • 結論:

  • 対策の方向性は妥当と判断されました。特に「完成品」の評価については、どのようなプロセスで日本原燃が「適合」と判定したのか、そのエビデンス(証拠)の残し方を明確にすることで合意しました。

4. 再処理施設:高レベル廃液の処理(ガラス固化)

  • 議論の流れ・論点:
  • 高レベル廃液の蒸発乾固事故対策(SA対策)の審査中、規制庁より「設備対策も重要だが、そもそも廃液をガラス固化して安定状態にすることが最大のリスク低減である」という本質的な指摘がありました。

  • 技術的な評価:

  • 事業者は、固化セルの運転保守体制や、トラブル時の復旧手順を強化し、ガラス固化体の製造を安定させる計画を説明しました。

  • 結論:

  • 「ガラス固化を遅滞なく進めること」が安全対策の根幹であるという認識を共有しました。今後の審査では、単なるSA設備のスペックだけでなく、施設全体の「廃液管理ロードマップ」の実効性を厳格に確認していくことになりました。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 手順の実効性証明: MOX施設の重大事故対応において、現場の環境(放射線量、暗所、狭隘部)を考慮しても、計画した時間内に可搬型設備の設置・接続が完了することを証明する資料を作成すること。
  • 解析モデルの根拠提示: 耐震設計において、GBや配管の複雑な振動特性をどうモデル化したのか、その妥当性を示す実験値や解析根拠を追加すること。
  • 検査プロセスの透明化: 使用前事業者検査において、日本原燃が「どこを」「どう」見たのか、後から第三者が検証可能な形式で記録・管理する体制を具体化すること。
  • 再処理施設のリスク低減計画: 高レベル廃液を減らすための具体的な製造目標と、それを達成するための設備保全計画を、次回の審査までに整理して提示すること。