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第3回放射線審議会航空機乗務員等の宇宙放射線防護検討部会(令和7年12月22日)

出典 : https://youtube.com/live/EqqJkiRhfyY?si=UP37SKrqAeZdB7Kx

会議概要

  • 宇宙放射線防護ガイドラインの抜本的改定に向けた合意: 平成18年に策定された現行ガイドラインを、最新のICRP(国際放射線防護委員会)勧告や航空路線の変化、太陽フレアの知見を踏まえて改定するための報告書案およびガイドライン案が審議され、概ね妥当と判断された。
  • 「年間5ミリシーベルト」を参考レベルとして再定義: 航空機乗務員の被曝を「現存被曝状況」における「職業被曝」と位置づけ、管理の目安として年間5ミリシーベルトの参考レベルを導入する方針を固めた。
  • 事業者の自主的管理と「最適化」の強調: 法令による一律の規制ではなく、各事業者の運航実態に合わせた「防護の最適化」を重視。太陽フレア等の予期せぬ事象で基準を超過した場合も、事後的な配慮を含めた最適化プロセスを継続することで対応する。
  • 線量管理の柔軟性と教育の徹底: 被曝リスクが極めて低い事業者(国内線・ヘリ等)への配慮として、国が代表的な被曝計算結果を提供し、管理の要否を自社判断できる仕組みを導入。一方で、全ての乗務員に対する情報提供・教育の重要性が改めて確認された。

議題1:航空機乗務員の宇宙線被曝管理に関するガイドラインの改定及び報告書について

  • 議論の流れと論点: 平成18年のガイドライン策定から約20年が経過し、国際的な防護体系(ICRP 2007年勧告等)の変化や北極ルートの利用増加、太陽フレアの社会的関心の高まりを受け、最新の知見を反映した改定が議論された。 主な論点は、①被曝管理の数値基準(5ミリシーベルト)の位置づけ②太陽フレア発生時の緊急対応と事後評価のあり方③線量記録の保存期間④国内線等の低線量事業者の管理負担軽減の4点に集約された。
  • 技術的な評価と結論(着地点):
  • 防護の枠組み: 宇宙放射線被曝は「現存被曝状況(既に存在している被曝状況)」と整理し、管理目標値は「参考レベル」として年間5ミリシーベルトを設定。これは超過が直ちに健康被害を意味するものではなく、防護の最適化を促すための指標であると結論付けられた。
  • 線量評価手法: 従来通り計算プログラム(CAR6、SIEVERT、JISCARD等)による推計評価を基本とするが、計算値の妥当性を実測値と比較・再検証することを明記した。
  • 管理の対象: 国内線やヘリコプター運航等、5ミリシーベルトを上回る可能性が極めて低い場合は、乗務員の理解を得た上で事業者が線量管理の要否を判断できるとした。
  • 健康管理: 現行の労働安全衛生法に基づく一般健康診断で十分であり、宇宙放射線に特化した追加診断は不要との評価。

  • 規制庁(事務局)からの宿題事項(コメント・指示):

  • 線量記録の保存期間: 事務局案の「5年以上」に対し、ICRPの「平均余命に匹敵する期間(30〜50年等)」との乖離をどう整理するか、表現の再検討。
  • 代表的な飛行パターンの提示: 事業者が線量管理の要否を判断しやすくするため、国が示す「代表的な被曝線量の計算結果」の内容を具体化すること。
  • パブリックコメントの準備: 2026年1月下旬からの30日間の意見募集に向け、報告書およびガイドライン案の最終調整を行うこと。

議題2:その他

  • 議論の流れと論点: 今後のスケジュールについて事務局より説明。2025年12月22日の部会報告を受け、年明けの放射線審議会総会での報告、その後のパブリックコメント実施という工程が示された。
  • 技術的な評価と結論(着地点): 特段の異議なし。1月のパブリックコメントを経て、寄せられた意見を再度部会で審議し、最終的な取りまとめを行うスケジュールが承認された。
  • 規制庁からの宿題事項(コメント・指示):
  • なし。