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第15回緊急時活動レベルの見直し等への対応に係る会合(令和7年12月24日)

出典 : https://youtube.com/live/e5TcJVrlRiI?si=Giv8teCrNxHox_yF

会議概要

  • 屋内退避解除判断の体系化:原子力災害発生時、住民の屋内退避を解除するための「施設側の状態」に関する要件案が提示されました。放出が「概ね停止した」と判断する定量的・客観的な基準の構築が本会合の核心です。
  • EAL(緊急時活動レベル)との整合性:事故を検知するEALの判定基準に対し、その「逆順」を辿ることで放出停止を論理的に立証するアプローチについて、規制庁と事業者の間で技術的妥当性が議論されました。
  • 計装の信頼性と代替手段:過酷事故条件下で標準的な計装が故障している可能性を考慮し、代替測定値や物理的状況(弁の閉止等)をどこまで解除判断の根拠として認めるかが重要な論点となりました。

議題1:屋内退避を解除できる原子炉施設の要件等の具体化

議論の流れと論点: 原子力災害対策指針では、屋内退避の解除には「放射性物質の放出が概ね停止したこと」が必要とされています。この「概ね停止」を、感覚的ではなく技術的にどう定義するかが議論の出発点となりました。 規制庁側は、単なるモニタリングポストの値だけでなく、「放出源の隔離(閉じ込め機能の回復)」「原子炉の安定停止(冷温停止状態の維持)」 の両面から判断する要件案を提示しました。 事業者側からは、特に格納容器の隔離状態を確認する際、高放射線下で計装が信頼できない場合の判断手法や、ベント実施後の安定性の確認時間について具体的な疑義が示されました。

技術的な評価と結論(着地点)

  • 「冷温停止状態」の解釈:単に水温が100度未満であるだけでなく、将来にわたって除熱機能が維持され、再臨界や蒸発による再加圧の恐れがない状態を指すと整理されました。
  • 放出停止の立証:排気筒モニタの値が一定時間、有意な上昇を示さないことに加え、隔離弁の閉止状態を物理的に確認すること。計装故障時は、可搬型計測器や周辺サンプリングによる補完を認める方向となりました。
  • 判断の論理構成:事故進展を判断するEAL(緊急時活動レベル:Emergency Action Level) の項目と対比させ、「EALの判定基準に該当しなくなった状態」を解除の前提とする論理構成案が概ね合意されました。

規制庁からの宿題事項(コメント・指示)

  • 「概ね停止」の定量的定義:バックグラウンドレベルとの比較や、放出継続とみなす閾値(しきいち)について、具体的な数値案を整理すること。
  • 計装故障時の代替手順の具体化:主要な計装が欠測した場合でも、現場の状況判断が「客観的」に行えるよう、判断に用いる優先的な代替パラメータのリストを作成すること。
  • フィルタ付ベント(FCVS)使用時の対応:ベント停止後、スクラビング(洗浄)効果を考慮した上での再放出リスク評価と、それに基づく待機時間の目安を検討すること。
  • 事業者への要請:実機の配置や設備特性を踏まえ、提示された解除要件が現場で迅速に判断可能か、シミュレーションを通じたフィードバックを行うこと。