第1380回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合(令和7年12月25日)
出典 : https://youtube.com/live/0IloKG36Gt4?si=fnH5Rr2m3G6cgNnu
会議概要
本会合は、電源開発株式会社(J-POWER)大間原子力発電所を対象に、耐震設計の基本方針、建設状況に応じた施設管理、および燃料等輸送線の漂流物化防止対策の3点について審議が行われた。
- 耐震設計方針の体系的整理: 大間原子力発電所の設計及び工事の計画の認可(設工認)に向けた耐震設計の基本方針が示され、先行炉(島根2号機、柏崎刈羽6/7号機等)との比較に基づいた論点の抽出方法が妥当であるかが議論された。
- 建設中断期間中の施設管理: 長期間の建設中断を伴う大間特有の状況を鑑み、これまでの施設管理活動(防錆、点検、保管等)の妥当性と、今後の審査における確認の進め方が焦点となった。
- 漂流物化防止対策の実効性: 燃料等輸送線の漂流物化防止対策について、規制庁から「審査項目の網羅的・体系的な説明」が強く求められ、技術的根拠の提示が今後の課題として明確化された。
議題(1):電源開発(株)大間原子力発電所の設計基準への適合性及び重大事故等対策について
■ 議論の流れと論点
本議題では、主に「耐震設計の基本方針」と「建設状況に応じた施設管理」の2つの側面から議論が行われた。
耐震設計方針: 事業者は、既許可からの変更点や先行審査実績に基づき、論点を「A(新規性が高い)」から「D2(論点にならない)」まで7段階で分類する手法を提示した。規制庁側は、分類の考え方自体はおおむね了承したものの、大間特有の地盤条件や、埋込効果を考慮した地震応答解析手法の具体的な適用範囲について、詳細な説明を求めた。
施設管理活動: 大間原子力発電所は建設途上で長期間が経過しているため、規制庁は「既設工認の対象となっている設備が、これまでの管理活動によって適切に維持されているか」を重大な懸念事項として挙げた。事業者は、JIS等に基づく防錆管理や定期的な点検実績を強調し、立証を試みた。これに対し規制庁は、管理の状態(健全性)を確認するための判定基準や、実際にどのようなデータを用いて「健全」と判断したのか、その論理構成を整理するよう指摘した。
■ 技術的な評価と結論(着地点)
- 耐震設計手法: 地盤の剛性低下を考慮した等価線形解析や、原子炉建屋基礎スラブの一体モデル化などの手法は、先行炉(柏崎刈羽6/7号機等)と同様の考え方であり、基本方針としては理解が得られた。ただし、個別の評価手法(回転バネの考慮や減衰定数の設定等)については、今後の各条文審査の中で精査することとなった。
- 施設管理: これまでの活動実績については一定の理解が得られたが、審査の着地点としては「管理活動の有効性をどのように客観的に示すか」が重要であるとの認識で一致した。
■ 規制庁からの宿題事項(コメント・指示)
- 地震応答解析の妥当性説明: 埋込効果の考慮範囲を含め、建屋や周辺地盤の状況を踏まえた地震応答解析手法全般について、大間固有の条件に基づき説明すること。
- 施設管理の論理構成整理: 建設中断期間中の施設管理(防錆、保管等)について、管理目標、実施結果、健全性判断に至る論理を体系的に整理した資料を作成すること。
- 耐津波設計方針の網羅的提示: 燃料等輸送線の漂流物化防止対策について、審査項目を網羅的・体系的に整理した説明資料を早期に提示すること。
- 設工認申請との整合性: 各論点の整理にあたっては、今後の設工認(設計及び工事の計画の認可)申請を見据え、審査の効率化に資する形で資料を構成すること。
議題(2):その他
■ 議論の流れと論点
「その他」として、今後の審査スケジュールの確認が行われた。事業者は、耐震設計の論点整理に基づき、各条文(第4条、第39条等)の具体的な審査資料を順次投入する方針を示した。
■ 技術的な評価と結論(着地点)
プラント審査の本格化に向け、説明の優先順位とスケジュールの概略が共有された。
■ 規制庁からの宿題事項(コメント・指示)
- 審査スケジュールの具体化: 本日提示された論点(A〜D1分類)に基づき、各項目をいつまでに、どのような資料構成で説明するのか、詳細なロードマップを提示すること。